株式会社グルコム
色々

バリバリと仕事をこなしてくれる電子メールの話し


140404

先日、会社のメールソフトの設定を変更していたらメールが送信できなくなってしまいました。あれこれいじった結果、無事に復帰しましたが、大変慌てますね、アレ。以上、近況報告でした。

そんなわけで、電子メールのお話を行ってみましょう。と、そのまえに初っ端からしょっぱい言い訳で恐縮ですが、ここでは“2014年現在において、主にパソコンのメールソフトでやり取りする電子メール”についてのお話とさせていただきます。

さて、電子メールの仕組みを説明するとなると、まずは主役の「メールサーバ」についてお話せざるを得ません。メールサーバがバリバリと仕事をこなしてくれるおかげで、メールが無事に届いたりするのです。

メールサーバの仕事は主に以下の2つとなります。

  1. 自分が担当する範囲のメールアドレス宛のメールを受信箱へ振り分けする。
  2. 自分が担当する範囲のメールアドレス宛宛「ではない」メールを他のメールサーバへ転送する。

これが繰り返されることによって、無事にメールが宛先へと届くというわけなのです。

では、それぞれのメールサーバが担当する範囲とは何なのでしょう? これはメールサーバ名と呼ばれる「名前」で範囲が決定されます。例えば「kuroyagi@example.com」というメールアドレスで考えると、「@」の後ろの「example.com」がメールサーバ名となります。ですから、「kuroyagi@example.com」というメールアドレスは「example.com」メールサーバが担当するメールアドレスであるということがわかります。ですから、「shiroyagi@example.com」から「kuroyagi@example.com」へとメールを送信した場合、メールサーバは以下のように仕事をします。

  1. example.comメールサーバがshiroyagi@example.comからメールを受け取る。
  2. メールの宛先がkuroyagi@example.comなので、自分の担当範囲であると判断する。
  3. kuroyagi@example.comの受信箱にshiroyagi@example.comからのメールを格納する。

これが、shiroyagi@example.comからkuroyagi@hogehoge.comへ送信したメールの場合は、以下のように変化します。

  1. example.comメールサーバがshiroyagi@example.comからメールを受け取る。
  2. メールの宛先がkuroyagi@hogehoge.comなので、自分の担当範囲外であると判断する。
  3. example.comメールサーバは他のメールサーバへメールを転送する。
  4. hogehoge.comメールサーバがメールを受け取るまで1〜3の手順を繰り返す。
  5. hogehoge.comメールサーバがメールを受け取ったら、kuroyagi@hogehoge.comの受信箱へメールを格納する。

アルファベットが並んで読み辛いとは思いますが、動作の仕組み自体はとてもシンプルです。このシンプルなメール送信の仕組みが「SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)」と呼ばれるものなのです。

これで電子メールが送信される(大まかな)仕組みがわかりました。しかし、この段階ではメールはメールサーバにあり、手元のパソコンには届いていません。そこで登場するのがいわゆるメールソフトです。

パソコンやスマートフォンのメールソフトは、メールサーバへ「俺宛のメール来てる?」と自分の受信箱を確認し、届いているならデータを読み取ります。このメールソフトとメールサーバのやりとりに使われる仕組みが「POP3(Post Office Protocol Version 3)」や「IMAP4(Internet Message Access Protocol Version 4)」となります。POPやIMAPはあくまで「メールサーバにアクセスしてデータをダウンロードしたり削除するための仕組み」で、これらはメールを送信することはありません。メールの送信はSMTPの役割なのです。

電子メールというのも(コンピュータの世界では)結構歴史が長く、いろいろなものが後付けで追加されたりしているので、今の視点で見ると「なんでこんなに面倒なことをしてるのだろう?」と思うこともありますが、経緯を知ることで疑問が解消されたりすることもあるので、気になることがあるならば調べてみるというのはとても大事なことですね。

株式会社グルコムについて

私たちは、2007年創業17年900サイト以上の実績がある会社です。 グルコムでは、集客から見込み客の開拓・既存客との関係構築・維持、土台であるウェブ制作まで、一気通貫できる視野・サービスを提供できることが強みです。