リモートワークが増加していることもあり、営業活動もオンラインで行う企業が増えています。一方で、オンライン営業を検討しているが何から始めればよいか分からない、導入を始めているがやりにくいと戸惑っている人もいるのではないでしょうか。
オンライン営業は、訪問営業とは考え方やアプローチ方法が異なります。ここでは、オンライン営業を成功させるコツと、それをサポートする便利なツールについて紹介します。自社に必要なものは何か、参考にしてみてください。
オンライン営業は、場所を選ばず移動時間などもかからないため、アポイントメントも取りやすく効率的な営業ができます。しかし一方で、画面上でのやりとりになるため温度差ができてしまう、相手の反応が分かりにくいといったデメリットもあります。
営業側の一方的なコミュニケーションになってしまうことを回避するために、オンラインでの手法や考え方、注意すべきポイント6つを押さえておきましょう。営業の手順ごとに説明していきます。
オンライン営業を行う前は、入念な準備を行いましょう。まずプレゼン用の資料を作りますが、訪問営業と異なり、オンライン画面上で説明できるように見やすく、分かりやすいものを作成します。当日の対話を想定しながらシナリオも作成するとよいでしょう。
また、スムーズに商談が行えるよう、マイクやカメラ、端末が正常に起動するかの確認も必要です。相手が見にくい、聞き取りにくい状況になると、成約率も下がってしまいます。画面背景の明るさなどにも気を配りましょう。
オンライン営業前は、アポイントメントの確認とあいさつを兼ねてリマインドメールを送っておきます。Web会議システムの説明や、必要な資料があれば添えましょう。
対面での商談でも言えることですが、当日は一方的に商品やサービスの説明・提案を行うのではなく、ヒアリングを意識します。オンラインでは相手の表情や仕草などを読み取るのが難しく、相手が理解しているか、何を考えているか分かりにくい傾向にあります。相手の要望を聞く、質問をして回答をもらうなど、聞き役になることも忘れないようにしましょう。
また、必ずしも確度の高い見込み客ばかりではないため、ヒアリングによって相手の関心度や必要性などを読み取ります。それにより、適切な提案を行うことができるはずです。
オンラインは特に温度差を感じやすい傾向にあるため、いきなり本題に入るのではなく、相手の気持ちや緊張した状態をほぐすアイスブレイクを取り入れましょう。自己紹介や話題のニュースなど相手の気を引くおしゃべりをすることで、よい雰囲気を作り出すきっかけを作ることができます。
相互のフィーリングは、成約だけでなくその後の関係維持につながることもありますよ。
終了後は、必ずその商談の振り返りを行いましょう。Web会議システムなどは、そのときの対話を記録できる機能があり、メモ書きでは分からなかった相手の言葉や考え方を理解したり、自分自身の営業手法の改善につなげたりすることができます。
録音記録や営業日報などを共有し、方針の設定や社員教育などにも役立てましょう。
オンライン終了後は、訪問させてもらったお礼としてメールを送ります。必要な資料やパンフレットの送付、議事録内容、今後のスケジュールなどの案内を送って反応をうかがうことも可能です。必要に応じて対面での面談も受け付けましょう。
すぐに成約につながらない場合でも、タイミングを計りながらお役立ち情報の配信などを行い、アプローチしていくことが大切です。
オンライン営業を成功に導くためには、オンラインでのコミュニケーション環境と営業をサポートするツールが必要です。代表的なものを挙げていきましょう。
まず必須なのが、Web会議システムです。リアルタイムで音声と映像を使った会議や商談を行うもので、代表的なものには、Zoom、Google Meetなどがあります。どちらも無料版は100名まで参加が可能で、ほかにもテキストでのチャットやグループ機能、録音機能なども使うことができます。
ビジネスでよく使われているチャットツールにはChatworkやSlack、LINE WORKSなどがあります。個人間・グループ間でのチャットが可能で、メールよりも気軽に素早くコミュニケーションがとれる便利なツールです。
またタスク・スケジュール機能やビデオ通話のほか、指定した日時に通知を送る機能等もあるため、顧客と商談の日程あわせや必要な連絡などにも活用できますよ。
電子契約サービスとは、契約を締結する際に発生する契約書を始めさまざまな書面をデジタル化することで、すべてのプロセスをクラウド上で完結できるサービスです。CloudSign(クラウドサイン)、電子印鑑GMOサイン、WAN-Signなどが挙げられます。
Webアンケート作成ツールは、一般的にWeb上でアンケートを作成し、そのまま実施できるツールと、調査会社にモニター選びを依頼して行うネットリサーチツールの2種類に分かれます。
アンケート作成ツールはGoogleフォームやTypeformなどがあり、どちらも無料で使えます。ネットリサーチツールには、iResearchやQuickMillなどさまざまなサービスがあります。
SFAは、「セールス・フォース・オートメーション」と呼ばれ、案件管理や顧客管理、売上やスケジュール管理などを行うものです。営業活動の可視化や分析などを効率化・自動化します。SFAにはSalesforceやMicrosoft Dynamics 365、eセールスマネジャーなどがあります。
CRMは、「カスタマー・リレーションシップ・マネジメント」と呼ばれる顧客管理ツールです。顧客の氏名(企業名)や担当者などの基本情報を始め、商談履歴、顧客取引の利益、またデータの分析などが行えます。Zoho CRM、Oracle CX Salesなどが挙げられます。
オンライン営業をサポートするツールは、サービスごとに独自の機能があるため、どれを選ぶかは業種や企業のやり方などによって異なります。ツールの導入を検討する際は、どのツールが自社に合っているか、営業課題の解決や業務改善につながるかといった視点で選びましょう。
また、使いやすさや操作のしやすさなどに考慮することも大切です。従業員が継続して使えるツールであるほど、費用対効果も高くなります。
近年のデジタル化に伴い、ツールやシステムも無料で便利なものが多く出ています。オンライン営業は「どの企業でもやっているから、うちでも取り入れよう」というのではなく、何をするべきか、自社に必要なものは何か、どんなことが強みになるのかなどを時間をかけて抽出し、それに合うツールを選ぶことが大切です。
それらを有効活用し営業活動の効率化、成約率アップ、業績アップにつなげていきましょう。
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